教えてくれた講師

吉比産業株式会社 吉比 浩 さん

吉比産業株式会社
代表取締役社長

吉比 浩さん

吉比産業株式会社は明治15年(1882年)に大阪心斎橋筋安土町に本格的な革商人として「吉比為商店」として創業。昭和11年(1936年)には株式会社に組織変更、昭和18年(1943年)吉比産業株式会社に社名変更。平成24年(2012年)に創業130周年を迎える。日本皮革産業連合会事業において皮革製品販売員研修講師、レザーソムリエ事業においては皮革講座講師などを担当している。

レザーソムリエ資格取得を通して身につく、素材としての皮革の面白さ・可能性について教えてください。
皮革素材がどのようにして作られ、使われるのかという背景を体系的に知ることで、よりレザーの魅力や奥深さを感じることができると思います。例えば、皮革講座を受講すれば、一つとして同じものがない皮革素材の風合いなどを実際に見て触る体験ができ、より理解が深まると思います。
皮革や革製品について一定の知識を有する、レザーソムリエ資格取得者に期待することを教えてください。
レザーソムリエ資格を取得したことで、レザーに対する価値観も変化し、その魅力をより一層強く感じるようになったと思います。習得した知識は、より愛着をもって革製品を使用したり、革を楽しむための良い判断・精査基準となるでしょう。
コロナ禍以降の皮革業界と市場のトレンドの変化について、お気づきの点をお教えください。また今後の見通しについても教えてください。
コロナ禍により人との接触が制限されるようになりました。それから3年余りが経過し、人との接触や物の販売は、新しい生活様式に適応してきました。一方で、皮革は触感や風合いといった、触ってわかる感覚が重要な商材です。そういう意味では、今後も、皮革本来の特徴を重要視する需要は存在し続けるでしょう。
皮革業界におけるSDGsや環境配慮の取り組みについて、ご存じのことや、ご自身のご経験などを教えてください。また今後の展望などを教えてください。
革は食肉の副産物として古代より利用されてきました。そういう意味では持続可能な資材と言えると思います。しかし、時代の変化に対応して変化、進化をしないといけないところもあると思います。皮革の「感覚で楽しむ」というところには重きをおきながら、新しい時代にあった革を作っていけたらと思います。
arrow前へ戻る
facebook Twitter Instagram